2024年度せいめいユーザーズミーティング 〜世界を駆けぬけるせいめいの技術〜   (final circular)

開催趣旨

国立天文台は京都大学の協力のもと、せいめい望遠鏡を用いた全国大学共同利用を2019年3月より実施しています。せいめい望遠鏡の現状とその運用状況の報告、科学的成果の発表、将来計画の検討、ユーザー意見の回収などを目的として、今年もせいめいユーザーズミーティング(UM)を9月9、10日に開催いたします。共同利用で観測された方の積極的な発表をお願いします。
さまざまな観測装置が稼働し日々観測成果が積み上げられていますが、今回のUMではせいめい望遠鏡の将来についても議論をさせていただきたいと考えております。その一環として、まもなく赤道直下にせいめい望遠鏡の姉妹機が完成するインドネシアの研究者の方による発表と共同研究のアイディアを議論する「インドネシアセッション」を企画しております。
その他にもせいめい望遠鏡では2023年後期からGAOES-RV(系外惑星探索用高分散分光器)が新たに稼働しております。2024年後期からは共同利用でTriCCS(可視多色同時撮像装置)のスリット分光モードが公開されます。また、TriCCS IFU分光モードや近赤外偏光撮像装置の試験観測も始まっています。多様な観測装置が開発されており、従来の装置を使ったサイエンスに加え、先に挙げたインドネシアとの共同研究や新規観測装置やせいめい望遠鏡活用案など、将来の展望を交えた議論も期待されます。現ユーザーの方はもちろん、せいめい望遠鏡を使った研究に興味をお持ちのあらゆる方のご参加をお待ちしております。

申し込み締切

日程/形態

  • 2024年9月9日(月)-10日(火)
  • 倉敷芸文館 (https://arsk.jp/geibun/) + zoom
    ※1 zoomによる接続はベストエフォートで対応
    ※2 UM会場へのアクセス情報、受付開始時間などを後日参加者に回覧いたします

講演時間

  • 20分講演: 発表17分 + 質疑応答 3分
  • 15分講演: 発表12分 + 質疑応答 3分
  • 10分講演: 発表 7分 + 質疑応答 3分
  • ポスターショートトーク:3分(希望者)

プログラム

9月9日

[運用報告] 座長:磯貝

時刻 (講演時間)講演者講演タイトル
10:00 (10 min)田實晃人共同利用報告
10:10 (10 min)木野勝望遠鏡・観測装置の現状
10:20 (10 min)岩室史英せいめい小委員会報告
10:30 (10 min)川端美穂TriCCS運用報告

10:40-10:55 休憩

[キュー観測] 座長:磯貝、小路口

10:55 (15 min)前原裕之キュー観測・自動観測システムの開発状況
11:10 (15` min)田口健太キューシステム / TriCCS を用いた重力波天体の追観測用スクリプトの開発

11:25-12:55 昼休憩・部屋移動

[ポスターショートトーク・コア時間] 座長:川端

12:55 (3 min)秋田谷洋ポスターショートトーク

12:58-13:25 ポスターコアタイム

[コンパクト天体・突発現象] 座長:前原

13:25 (15 min)白石祐太Gaia・TESSサーベイによる恒星-コンパクト天体短周期連星の探査
13:40 (15 min)谷川衝不活性コンパクト連星の探査
13:55 (15 min)市原晋之介KOOLS-IFUとTESSの同時測光分光観測で迫るM型星フレアの可視連続光時間発展
14:10 (15 min)梶木屋裕斗M型矮星YZ CMiのフレアの測光・分光同時観測:高速短時間のプロミネンス噴出
14:25 (15 min)川端美穂せいめい望遠鏡による超新星のフォローアップ

14:40-15:00 休憩

[観測と実習] 座長:太田

15:00 (15` min)鳥羽儀樹eROSITAとKOOLS-IFUのタッグで実現した宇宙の正午に輝くSuper-Eddingtonクエーサーの発見
15:15 (15 min)峰崎岳夫近傍活動銀河核 NGC 4151 の最高エネルギー分解能X線観測との同時分光モニター観測
15:30 (15 min)小宮山裕せいめい望遠鏡をもちいた 観測実習の報告
15:45 (15 min)有馬宣明しぶんぎ座流星群による月面衝突閃光を狙ったTriCCS高速撮像観測
16:00 (15 min)小山舜平SMOKAの現状と今後の計画

16:15-16:35 休憩

[系外惑星と恒星] 座長:田實

16:35 (15 min)佐藤文衛銀河系の厚い円盤に属する巨星における系外惑星探索:低金属量環境下での巨大惑星形成
16:50 (15 min)渡辺紀治高温星TOI1355周辺の楕円軌道ホットジュピターの発見
17:05 (15 min)幾田佳若い太陽型星における黒点の多波長観測とその展開
17:20 (15 min)大塚雅昭中小質量星の元素合成環境をGAOES-RVとKOOLS-IFUで探る

17:35 終了

19:00-21:00 懇親会

9月10日

[系外惑星とIMONY、かなた望遠鏡] 座長:野上

10:00 (15 min)佐藤杏樹可視光高速測光装置IMONYにおけるASICを用いた新基板システムの開発
10:15 (15` min)橋山和明単光子計測システムIMONYによるカニパルサーの高時間分解測光 (High-time resolution optical observation of the Crab pulsar with IMONY)
10:30 (15` min)葛原昌幸Radial Velocity Observations of Nearby Stars with Accelerating Proper Motions Using Seimei/GAOES-RV
10:45 (15 min)Stevanus K NugrohoDeep Dives into Exoplanet Atmospheres Using Ground-based Telescopes
11:00 (15 min)川端弘治広島大学かなた望遠鏡の運用状況 / Operational status of 1.5m Kanata Telescope

11:15-11:30 ポスターコア時間

11:30-12:45 昼休憩

[インドネシアセッション] 座長:大塚

12:45 (20 min)Emanuel SunggingIntroduction to Timau Telescope and Idea for Research Collaboration with Seimei Telescope
13:05 (15 min)Taufiq HidayatClimate at The Timau National Observatory, Indonesia
13:20 (10 min)Chatief KunjayaA proposal for Southern Transient Objects Observation Program
13:30 (10 min)Mikio KuritaOPTICA & NIRCA
13:40 (5 min)Keiichi MaedaTimau telescope for extra-galactic transient science?
13:45 (10 min)Jian JiangWFST and a new spectrograph on Timau
13:55 (10 min)Daisaku NogamiProposals of photometric observations of star clusters for stellar activity research and a high-dispersion spectrograph
14:05 (25 min)Discussion

14:30-14:50 休憩・写真撮影

[装置開発・新規装置提案] 座長:泉浦

14:50 (10 min)岩室史英開発中および新規装置の状況まとめ
15:00 (10 min)山本広大系外惑星撮像装置SEICAの開発:全体進捗
15:10 (15 min)野上大作Hα+Ca II HK専用中分散分光器MIDSSARについて
15:25 (15 min)岩室史英CaHK / Hα 中分散分光器(MIDSSAR)
15:40 (15 min)佐藤文衛超高波長分解能分光観測による系外惑星探索と恒星活動現象の解明
15:55 (15 min)大塚雅昭シン中低分散面分光装置

16:10-16:25 休憩

16:25-17:25 総合討論・将来計画

※会場撤収 18時厳守

ポスター講演

磯貝桂介KOOLS-IFU運用報告
田實晃人GAOES-RV運用報告 23B–24B
村田勝寛光赤外線大学間連携OISTERの活動報告
戸田博之京都大学岡山天文台の広報活動
中森健之Prospects for southern sky exploration with IMONY, the photon counting imager
大塚雅昭分光標準星の理論大気モデルスペクトルデータベースの構築
秋田谷洋Development of the near-ultraviolet imager at Kanata Telescope

その他

世話人: 山本広大(京大、世話人代表)、田實晃人(国立天文台)、村田勝寬(京大)、新納悠(東大)、増田賢人(大阪大)

連絡先: seimei-um [at] ml.nao.ac.jp (atを@にかえてください)

UM HP: http://seimei.nao.ac.jp/openuse/um/um2024/

参考資料