開催趣旨
国立天文台は京都大学の協力のもと、せいめい望遠鏡を用いた全国大学共同利用を2019年3月より実施しています。せいめい望遠鏡の現状とその運用状況の報告、科学的成果の発表、将来計画の検討、ユーザー意見の回収などを目的として、今年もせいめいユーザーズミーティング(UM)を開催いたします。共同利用で観測された方の積極的な発表をお願いします。
せいめい望遠鏡では、2021年8月からTriCCS(可視多色同時撮像装置)が稼働開始し、また、GAOES-RV(系外惑星探索用高分散分光器)の試験観測が始まろうとしています。利用可能な共同利用装置が増えるにつけ、多岐にわたるサイエンスが展開されて行くと期待されています。現ユーザーはもちろん、将来せいめい望遠鏡を使って研究を行いたいと考えている方々の積極的なご参加をお待ちしております。
なお、せいめいUMの日程前後には、兵庫県立大学のなゆた望遠鏡のUMが開催予定です。連続開催とすることで国内の共同利用望遠鏡について関連研究者が集中的に考え、相互に意見交換することのできる貴重な機会となることを期待しております。
日程/形態
- 2022年7月26日(火)-27日(水)
- オンライン開催 (登録後に自動的に接続先アドレスが送付されます。)
プログラム
Day 1 (July 26)
[せいめい望遠鏡 運用報告] 座長:大塚 | ||
09:00 | 開会挨拶・諸注意 | |
09:05 | せいめい望遠鏡における 共同利用観測の状況: 2021B-2022A | 泉浦秀行 (国立天文台ハワイ観測所岡山分室) |
09:25 | 望遠鏡/ドーム/岡山天文台観測所の現状 | 木野勝 (京都大学岡山天文台) |
09:40 | KOOLS-IFU観測運用報告 | 磯貝桂介 (京都大学岡山天文台) |
09:50 | TriCCSの観測運用報告 | 川端美穂 (京都大学) |
10:00 | せいめい望遠鏡用の観測スクリプトを用いた半自動観測機能の開発 | 前原裕之 (国立天文台ハワイ観測所岡山分室) |
10:15 | SMOKAの現状と今後の計画 | 小野里宏樹 (国立天文台) |
10:30 | せいめい小委員会報告 | 本田敏志 (兵庫県立大学) |
10:45 | 京大TAC報告 | 大塚雅昭 (京都大学岡山天文台) |
10:50 | break | |
[科学成果 #1 – フレア星] 座長:田口 | ||
11:00 | 太陽型星スーパーフレアの連続分光モニタ観測の現状: 彩層放射·質量噴出の多様性について | 行方宏介 (国立天文台) |
11:15 | RS CVn型連星 V1355 Orionsにおけるスーパーフレアに伴う高速プロミネンス噴出 | 井上峻 (京都大学) |
11:30 | おひつじ座UX星で起こった巨大フレアのせいめい及びMAXIによる同時観測 | 那波咲良 (中央大学) |
11:45 | せいめい望遠鏡と中央大学の低分散分光望遠鏡を用いたおひつじ座UX星の可視光分光観測 | 浦部蒼太 (中央大学) |
12:00 | break & ポスターフラッシュトーク 2件 x 3min (希望者) | |
[科学成果 #1 – 激変星/突発天体] 座長:行方 | ||
13:00 | WZ Sge型矮新星で見られるfading tailの研究 | 磯貝桂介 (京都大学) |
13:15 | せいめい望遠鏡TriCCSによるEarly superhumpの多色観測と円盤高度構造の再構成 | 反保雄介 (京都大学) |
13:30 | せいめい望遠鏡を用いた古典新星の観測 | 田口健太 (京都大学) |
[科学成果 #1 – 星周物質] | ||
13:45 | Seimei KOOLS-IFU mapping of the gas and dust distributions in Galactic planetary nebulae: the case of IC 2165 | 大塚雅昭 (京都大学岡山天文台) |
[科学成果 #1 – 移動天体/惑星] | ||
14:00 | 小惑星探査ミッションDESTINY+目的天体PhaethonのTriCCS観測 | 関口朋彦 (北海道教育大学) |
14:15 | 惑星衝突閃光観測の現在地とせいめい望遠鏡/TriCCSへの所期 | 有松亘 (京都大学) |
14:30 | break | |
[観測計画] 座長:川端み | ||
14:45 | 木曽シュミット望遠鏡Tomo-e Gozen高頻度突発天体探査とせいめい望遠鏡即時追観測 | 諸隈智貴 (千葉工業大学) |
15:00 | せいめい望遠鏡による高エネルギーニュートリノ天体の追観測 | 田中雅臣 (東北大学) |
[広島大セッション] | ||
15:15 | 広島大学宇宙科学センターの活動報告 | 川端弘治 (広島大学) |
15:30 | 広島大学かなた望遠鏡の運用状況 | 植村誠 (広島大学) |
[OISTER] | ||
15:45 | 京都大学、広島大学、そしてOISTERで中小口径望遠鏡の運用を経験した立場から | 山中雅之 (京都大学) |
16:00 | break | |
[議論] 座長:本田 | ||
16:10 | ToO観測のすすめ方、 キュー観測のすすめ方、 デコミッションのプロセス、 共同利用装置への提案プロセス、 PI装置の提案プロセス、など | |
17:30 | END of Day 1 |
Day 2 (July 27)
[科学成果 #2 – 銀河/AGN] 座長:中岡 | ||
09:00 | せいめい望遠鏡を用いた近傍の形成初期銀河探査 | 西垣萌香 (総合研究大学院大学) |
09:15 | 近傍U/LIRGs の可視面分光観測でさぐる銀河合体と電離ガスアウトフローの関係 | 鳥羽儀樹 (国立天文台) |
09:30 | Changing-State Quasarのリバベレーションマッピング | 名越俊平 (京都大学) |
09:45 | 中間赤方偏移における極端に大きな星形成率を示す銀河種族の探査 | 佐久間昂太 (東北大学) |
[科学成果 #2 – 超新星] | ||
10:00 | 近傍銀河に出現する超新星・突発現象の測光・分光フォローアップ観測 | 山中雅之 (京都大学) |
10:15 | せいめい望遠鏡での超新星フォローアップ観測の課題 | 川端美穂 (京都大学) |
[せいめい望遠鏡 将来装置計画] 座長:有松 | ||
10:30 | 新装置の状況まとめ | 岩室史英 (京都大学) |
10:40 | 近赤外相対測光分光器 (IRS) | 岩室史英 (京都大学) |
10:45 | 位相カメラシステム (PCS) | 岩室史英 (京都大学) |
10:50 | 近赤外偏光撮像装置の開発進捗 | 沖中陽幸 (京都大学) |
11:05 | 系外惑星撮像装置SEICAの開発:全体進捗 | 山本広大 (京都大学) |
11:20 | 系外惑星撮像装置SEICAの開発:高次波面センサ | 津久井遼 (京都大学) |
11:35 | 可視高分散分光器 | 野上大作 (京都大学) |
11:45 | 近赤外分光による系外惑星探査とせいめい望遠鏡への新型近赤外分光器構想 | 平野照幸 (ABC) |
11:55 | break | |
[GAOES-RVセッション] 座長:山中 | ||
12:45 | 招待講演者の先生方の紹介 | |
12:50 | 系外惑星探索用高分散分光器GAOES-RV | 佐藤文衛 (東京工業大学) |
13:05 | 視線速度変動による大質量星連星の探査 | 須田拓馬 (東京工科大学) |
13:30 | せいめい + GAOES-RVの系外惑星探索:木星類似惑星を狙う | 原川紘季 (国立天文台ハワイ観測所) |
13:55 | 視線速度法を用いた若い星団内での惑星探索 | 宝田拓也 (ABC) |
14:20 | 古典新星の高分散分光観測 | 新井彰 (国立天文台ハワイ観測所) |
14:45 | break | |
[TRICSSセッション] 座長:磯貝 | ||
14:55 | 招待講演者の先生方の紹介 | |
15:00 | TriCCS:概要及び開発の歴史と現状 | 前田啓一 (京都大学) |
15:10 | TriCCS開発状況 – 既知の問題点と分光モード追加 – | 松林和也 (東京大学) |
15:30 | 超高速測光で探る赤色矮星および白色矮星の光度変動 | 逢澤正嵩 (T.D.Lee Institute) |
15:55 | 可視光高速撮像によるFast Radio Burstの対応天体探査 | 新納悠 (東京大学) |
16:20 | せいめい望遠鏡とTriCCSによる地球接近小惑星の観測 | 紅山仁 (東京大学) |
16:45 | break | |
[総合討論] 座長:栗田 | ||
16:55 | 主鏡の接着問題と大改修、 SuprimeCam2の新しい活用の可能性、など | |
18:10 | END of Day 2 |
ポスター
京都大学岡山天文台の広報活動 | 戸田博之 (京都大学) | |
SEMPACによるハビタブル惑星ホスト星の活動度の観測 | 山敷庸亮 (京都大学) |
その他
世話人:大塚雅昭(京大)、栗田光樹夫(京大)、田實晃人(国立天文台)、秋山正幸(東北大)、酒向重行(東大)、本田敏志(兵庫県立大)
連絡先:seimei-um [at] ml.nao.ac.jp (atを@にかえてください)
UM HP:http://seimei.nao.ac.jp/openuse/um/um2022
参考資料
2021年度 http://seimei.nao.ac.jp/openuse/um/um2021/
2020年度 http://seimei.nao.ac.jp/openuse/um/um2020/